就活に絶望して泣いた話

日常, 過去話シリーズ

こんな怠け者の自分でも、ちょうど一年前は就活による多忙な日々を過ごしていた。

就活を始めたのは12月頃だったと思う。しかし実際のところは、就活が嫌すぎて周りに合わせて行動していたばかり。周りでインターンに行く人がいたから自分もなんとなくインターンに行き、合同説明会に行く人がいたからなんとなく説明会に行く。今考えると、これらの行動には何の意味もなかったと思う。フワフワと浮いた気持ちでインターンや説明会に行くと、毎度のように他の就活生のオーラに圧倒されていた。自分が周りの人よりも就活に対する意思が低いということは分かっていたはずなのに、彼らと同じ会場にいるという安易な理由で、あたかも自分も就活を頑張っている側の人間だと錯覚していた。いや、分かっていて自分に言い聞かせていただけかもしれない。そうすることで、就活に対する不安を払拭していた。要は逃げていただけなのである、この男は。情けない話である。この不安から逃れるためだけの無駄な儀式は3月まで続いた。

3月に入ると、マイ○ビやリクナ○等で会社のエントリーが一斉に開始された。自分は片っ端から会社にエントリーして、会社説明会を片っ端から受けた。長い場合には1週間の間、東京に滞在することもあった。人混みが苦手な自分にとって東京という場所は、ストレスや不安を増長させるには十分すぎた。また就活にかけるコストも抑えたかったため、東京までの移動は約6時間の夜行バスに頼り、東京での宿泊は格安のカプセルホテル(3000円以内だったと思う)で済ませていた。帰りも夜行バスを使用していたため、夕方から夜にかけて(5時間くらい)銀座にあるマクドナルドで時間をつぶすこともザラにあった。よって、当時の疲労とストレスは尋常ではなかった。ただ当時の自分は愚かであって、これら疲労とストレスが多ければ多いほど「自分は就活を頑張っている」と勘違いしていたのである。もちろん就活による疲労とストレスが就活の進度に比例するわけはない。あろうことが、「こんなに頑張っているんだから、きっといつか内定をもらえるだろう」とまで考えていたのだ。3月に入ってもこの男は何も変わっちゃいなかった。受け身思考で愚かで情けない男のままであった。

こんな自分にも教授は推薦書を書いてくれた。しかも2枚もだ。結果、どちらの推薦書もあっという間に不採用通知へと早変わりしたのであったが。1枚目は一次面接で不採用だった。この一次面接は、自分にとって初めての面接であった。計画性が皆無である。落ちた理由として考えられるのは、まず自分の名前を名乗るタイミングを逃したことであろう。結局この面接で自分の名前を言うことは一度もなかった。あと受け答えが全くできていなかった。書類では一丁前なことを書いておいて、実際に会ってみたらこのザマである。人事の方もあきれてものも言えなかったであろう。爽快な出だしで始まった就活はずるずると不採用を繰り返し、気が付くと5月になっていた。

5月に入る頃には、周囲では内定を貰い就活から解放され、ゴールデンウィークを自由に過ごす人間が多かったであろう。対して自分は、この時点で少なくとも10社程から不採用の通知を頂いている。そんな自分にとってゴールデンウィークというのは、地獄でしかなかった。気持ちは休む暇もなく、マ○ナビや○クナビで会社を見つけては、エントリーシートを書き上げる毎日。この時期には受付を終了している会社も多く、それらも相まって焦りや不安、ストレスも相当なものだっただろう。当時ツイッターやインスタで載せられるゴールデンウィークを満喫している写真が、私にとって原動力の1つであったことは間違いない。

6月。こんな私でも最終面接まで初めて通過することができた会社があった。2枚目の推薦書を出した会社である。正直自分にとってはこれがラストチャンスだと思っていた。しかも、あらかじめ会社の人事の方から面接で聞かれる質問内容が一部提示されていた。決戦に向けて図書館で半日間対策を練っていた。

結果は不採用。

面接で聞かれた内容は、事前に人事から教えてもらった質問内容をかすりもしなかった。集団面接であり、隣の人は海外経験が豊富、尚且つ数多くの賞を受賞しているみたいだった。面接の手ごたえも最悪であった。結果が来る前から不採用の予感はしていた。親に電話をして励ましてもらった。

帰りの新幹線(交通費が出たので)で、気づくと自分は独り泣いていた。スーツのジャケットを顔に被せて泣いていた。視界は一面黒で覆われ、それが変に自分を落ち着かせてくれた。なぜ泣いたのかは覚えていない。でも多分考えられるのは、これまでの一次や二次の面接が一瞬で無駄に終わった虚しさや人事に裏切られたという悔しさ、それを真に受けていた自分の愚かさ、そして親からの就活費を無駄にしてしまったという申し訳なさなどが合わさって涙腺を崩壊させたのであろう。自分にとって忘れられない思い出となったことは間違いないであろう。

こんな自分でも何やかんやあって会社から内定をいただくことができた。色々あったけど就活を経て得られたこと(主にメンタル的な部分)も大きいと思う。これから就活をする人も頑張ってください。